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「明治天皇と日露大戦争」と「日本海大海戦」 [映画]

「坂の上の雲」の放送がNHKで放送されている。
三年がかりで毎年12月に放送されるとのことなので第二部までしばらくの間が空く。

ところで日露戦争を描いた映画というと忘れてはならない作品が二つある。
ひとつは1957年に公開された「明治天皇と日露大戦争」(1957)
もうひとつが1969年に公開された「日本海大海戦」(1969)
である。

最初の作品は当時の天皇誕生日に封切られた作品ですが
観客動員数がなんと1300万人(一説には2000万人)というもので
記録映画の要素が強い作品やアニメーションを除けば
邦画劇場作品の観客動員数では未だ第一位という作品だ。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD25266/index.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%B2%BB%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%81%A8%E6%97%A5%E9%9C%B2%E5%A4%A7%E6%88%A6%E4%BA%89

明治天皇を中心とした日露戦争全般を描いた映画で
かなり日露戦争をコンパクトにまとめたものとなっている。
ただ戦後十数年でこういう映画がよく撮れたなという気もする。

続く「日本海大海戦」はその12年後の作品で
東宝の「8.15」シリーズの第3作。
こちらも新東宝同様オールスターキャストの映画で
円谷英二の遺作となった作品でもある。

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD22739/index.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%B5%B7%E5%A4%A7%E6%B5%B7%E6%88%A6

こちらはタイトル同様海戦中心の映画で
「明治天皇」のような奉天大会戦は描かれていないし。大山元帥も出てこない。
だが海戦シーンはその分なかなか気合いが入っている。

なにしろ1/10の三笠を作ったり
東宝の大プールに日露大艦隊をたくさん集結させたりと
とにかくかなりのものだった。

この両作品は現在DVDも発売されているが
それを比較してみると面白い。
特に両作品ともメインにしている日本海海戦の比較はなかなか面白いものがあります。
因みに上の画像が「明治天皇と日露大戦争」
下の画像が「日本海大海戦」となっています。


mt.jpg
mt6.jpg

オープニングのこのタイトルは両作品の性格を如実にあらわしています。
前者の荘重な雰囲気、そして後者の佐藤勝の音楽に乗せた独特の海の疾走感が素晴らしい。


mt11.jpg
mt91.jpg

以下は日本海海戦のシーン。
まず鎮海湾から連合艦隊が出撃するシーン。
東宝の特撮における意気込みがその量感に表れている。
ただ雲の描き方には大差が無い。
このあたりの技術は早い時期に基礎が確立されていのでしょうか。


mt1.jpg
mt7.jpg

続いて双眼鏡でみたバルチック艦隊。
船の数が違うなあというのが第一印象
これは感覚の違いというべきなのか。


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mt21.jpg

三笠艦橋の様子。
前者はこのシーンが多いがこれは日本海海戦を描いた絵画によるところかもしれません。
これに対して後者はいろいろなアングルでとられているが
特にこれはかなり秀逸だし迫力もある。円谷さんの凄さを感じるシーンでもある。


mt3.jpg
mt22.jpg

連合艦隊の戦闘シーンだが
前者はこれまた日本海海戦を描いた絵画を参考にしたような絵画的なものがある。
これに対して後者はスペクタクル的な量感と迫力が素晴らしい。
もっともその後者にしても今からみるとたしかに弱い部分も多々あるけど
気持ちが凄く伝わるシーンが両作品とも実に多い。


mt4.jpg
mt92.jpg

それは例えば上のシーン。
前者の艦艇の爆発シーンはじつは後者以上に迫力があるものがある。
全体的には後者に迫力質感ともかなわないが
部分的にはそれを上回るシーン、印象に残るシーンも多々ある。
半世紀前のカラーの日本の特撮映画としてはよくやったというべきだと思う。
因みに東宝はこの年「地球防衛軍」を製作している。
「バラン」や「美女と液体人間」はこの翌年。

そして後者ももちろん見所が多いが
やはりその奥行きの広さを感じさせる戦闘シーンが見物だろう。


どちらもじつによく出来た映画といえる。
たしかに多少事実と違う、もしくは単純な誤りと思われるシーンもあるが
日本映画の元気さを感じさせるものがあります。

だけどその映画の性格というかその色合いは
そのラストシーンにあると言えるのかもしれません。

ですがそれはここでは見たときのお楽しみということで
以上で〆です。

尚、今月(2010年1月)の25日は
「日本海大海戦」の特撮を担当された
円谷英二さんが亡くなられてちょうど40年目にあたります。
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コメント 3

阿伊沢萬

この映画、両作品とも昔からときおりみたりしていたのですが、今こうしてDVDで手軽にみれるのはじつにいい時代になったものです。ただ両作品ともなんか忘れられた存在になっているのは残念。今の時代にはあわない作品なんでしょうか。

nice!ありがとうございました。

by 阿伊沢萬 (2010-03-10 23:32) 

古井戸

観ましたよ。。小学生時代。。小学校ではいろんな映画を見せてくれたが(毎月一回)、この映画だけは準封切館で全員が観た(恐らく貸し切り)。8㌔の道を歩いていきました。

いまスチルを観ても、。。なかなかのもんですねえ。

この映画で大もうけをした新東宝?は、続編として、天皇皇后と日清戦争、を制作した。http://www.tsutaya.co.jp/images/jacket/00249/4531387100022_1L.jpg
これは小学校の講堂で一般向けに開いた映画鑑賞会、有料で観た。入場料=十円。
by 古井戸 (2010-04-28 14:49) 

阿伊沢萬

この作品を映画館で見たというのは羨ましいですね。
自分が初めてこの種類の映画を映画館でみたのは「連合艦隊司令長官山本五十六」。
じつは故郷が五十六の郷土でもある新潟県長岡市ということもあったので、それがらみということです。映画館でみるのとTVでみるのとでは「山本五十六」もかなり違いましたので、「明治天皇」もさぞやという気がします。
「天皇皇后と日清戦争」はまだ一度しかみていないのでいつかDVDを購入したいと考えています。

コメントありがとうございました。
by 阿伊沢萬 (2010-04-28 21:39) 

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